2011年 12月 04日
ミステリーの枠を超えた傑作 |
『虚無への供物』は中井英夫が塔晶夫名義で書いた大長編ミステリーで、
日本ミステリーのベスト10を選ぶと、必ず上位に選ばれる一冊です。
雑誌の特集で、ときどき「××のベスト10冊」や「××の名盤ベスト10」などを
選んで紹介していますが、そこで紹介された本やCDを読んだり聴いたりして、
「あれ??」という感想を持つことも、たまにあります。
でも、この本はそういうことはありませんでした。
練りにねった構成で最後までひきつけられ、読み終わった後も何とも言えない
余韻が残った作品です。まさしく日本ミステリー史上の最高傑作と言ってもいい
かもしれません。
ミステリーファンで、もし読んでいない人がいれば必読の書です。
また推理小説という形式を借りて書いた大長編小説ともいえるこの本は、
普通の読書好きの人が読んでも損はしない、おすすめの一冊です。
by hiro_ngth_92
| 2011-12-04 15:50
| 読んだ本