2012年 05月 04日
「過年度遡及会計基準」について③ |
少し前(4月25日)の日本経済新聞に、「過年度遡及会計基準」に関する
記事が掲載されていました。
その中で、ある銀行のチーフ・ファンド・マネジャーの、次のような声が紹
介されています。
「投資家の関心は、過去の決算数値ではなく、将来の企業収益なので問
題は感じない」
これは、「過年度遡及会計基準」を適用することによって、過去からのデ
ータの連続性が途切れてしまい、問題が生じるのではないのか、という
懸念に対して答えたものです。
実は、この記事の「過去からのデータの連続性が途切れてしまう」とは、
どういうことを言っているのか、よくわからないところがあるのですが(「過
年度遡及会計基準」を適用すれば、重要性がない場合を除いて、原則と
して過去の全期間にわたって財務情報を作成し直すので、本当であれば
データ(財務情報)の連続性は途切れないはずなのですが、実際に公表
されるのは、その作成し直した財務情報の一部の期間でしかないので、
公表されない期間の財務情報とは連続しなくなる、ということを言っている
のか、それとも単に、過去の財務情報を作成し直すことによって、過去の
利益の数値などが変わってしまうことを言っているのかが、不明だというこ
とです)、このチーフ・ファンド・マネジャーは、「過去の財務情報よりは、将
来の収益性に関する情報の方に関心がある。過去の財務情報というのは、
投資家サイドにとっては、連続性がなくても問題が生じない程度の情報で
しかない」と言っていることは確かです。
(④へ続く)
記事が掲載されていました。
その中で、ある銀行のチーフ・ファンド・マネジャーの、次のような声が紹
介されています。
「投資家の関心は、過去の決算数値ではなく、将来の企業収益なので問
題は感じない」
これは、「過年度遡及会計基準」を適用することによって、過去からのデ
ータの連続性が途切れてしまい、問題が生じるのではないのか、という
懸念に対して答えたものです。
実は、この記事の「過去からのデータの連続性が途切れてしまう」とは、
どういうことを言っているのか、よくわからないところがあるのですが(「過
年度遡及会計基準」を適用すれば、重要性がない場合を除いて、原則と
して過去の全期間にわたって財務情報を作成し直すので、本当であれば
データ(財務情報)の連続性は途切れないはずなのですが、実際に公表
されるのは、その作成し直した財務情報の一部の期間でしかないので、
公表されない期間の財務情報とは連続しなくなる、ということを言っている
のか、それとも単に、過去の財務情報を作成し直すことによって、過去の
利益の数値などが変わってしまうことを言っているのかが、不明だというこ
とです)、このチーフ・ファンド・マネジャーは、「過去の財務情報よりは、将
来の収益性に関する情報の方に関心がある。過去の財務情報というのは、
投資家サイドにとっては、連続性がなくても問題が生じない程度の情報で
しかない」と言っていることは確かです。
(④へ続く)
by hiro_ngth_92
| 2012-05-04 15:46
| 会計